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塗替えてみよう!!-その前に大事な下地処理- 

いきなり塗っても大丈夫??

「トタンの声を聞こう」の項でお話しましたが見て、触って塗装が可能と診断できましたら、いよいよどの様な塗料を使おう!! どんな色にしようか??

などとワクワクとしてくると思います。でも、お化粧と同じで何も下地を作らないで塗ると後で剥がれたり、変色したりと大変な事となってしまうとご説明しました。

では、大切な下地処理についてご説明致します!!

ケレンしなきゃ!! ※1)ケレンって何っ!?-

ケレンとは塗膜に傷み・汚れが有るときにサンドペーパー・手工具・電動工具等で掃除して脆弱部分を取り除く事を言います。場合によっては全面にわたり傷んだ旧塗膜を剥離することもあります。

そのような場合は剥離剤(リムーバー)を使用することが有ります。剥離剤には、ジクロロメタンと言う強烈な成分を含んだ製品やアルコール系溶剤や強アルカリタイプの非ジクロロメタン系が有りますが、何れにしても非常に危険を伴う作業ですのでプロに任せた方が良いでしょう。

ケレンしてみる!!-下地の状態でケレン方法も色々-

ここではクロスカット法での評価を基本にしたケレン方法を紹介します。

トタンの状態が下記の場合

  1. 評価点01 殆ど剥がれが無く、若干の艶引け、退色が有る状態
  2. 評価点 2  ①の状態 プラス 若干の剥がれ Xカット面の515%程度

          ※2)チョーキング(白化)も発生してきている。

  3. 評価点3 Xカット面に沿って部分的、全体的に剥がれが生じている

        (剥離がXカット面の1535%程度)

     

ケレン方法

1】評価点がの場合は非常に良好な状態と言えます。とは言え最低限、掃除と脱脂、目荒らしは必要ですので下記の工程をお勧めします。

工程1

  1. ゴミ、埃、をワイヤーブラシや※3)ラスター刷毛等で掃除する。高圧洗浄かホースで水洗い後一日置く。油等が有れば塗料用シンナーで拭いて脱脂する。

  2. ※4)布ペーパー、不織布研磨材、ディスクペーパー等でトタン表面を研磨して足付けをする。

  3. 塗装前にブロアーで飛ばすか、無ければラスター刷毛等で掃いて清浄な面とするよう

    しましょう

2】評価点がの場合はかなり劣化が進行している状態です。塗膜のチョーキングも進み粉化、塗膜の軟化も進み恐らく錆も発生してきていると思われます。工程1で述べたのと同じ1.2.3)の工程を基本として、更に劣化塗膜のケレン、発錆部の錆落としも必要になります。

工程2

  1. ゴミ、埃、をワイヤーブラシやラスター刷毛等で掃除する。高圧洗浄かホースで水洗い後一日置く。油等が有れば塗料用シンナーで拭いて脱脂する。

  2. 錆やチョーキング箇所、劣化塗膜は※5)皮スキ、ワイヤーブラシやディスクサンダー等の電動工具も併用して出来るだけ取り除く。

  3. ケレンで出たゴミや埃は塗装前にブロアーで飛ばすか、無ければラスター刷毛等で掃いて清浄な面とするようにしましょう

3】評価点が④⑤となった場合は業者さん又は弊社にご相談下さい。

※1)ケレン・・由来はクリーニング(Cleaning)がなまってケレンになったと聞いております。

※2)チョーキング・・塗装の表面が紫外線、風雨、熱等によって樹脂分が劣化して粉化してしまう状態

 

※3)ラスター刷毛810

塗装準備や工場作業の掃除用として使われる刷毛。最高級豚毛を使用し特殊加工によって腰と毛の弾力を強化しています。塗装や接着剤の塗布にも使われてます。

※4)布ペーパー

紙ではなく、布に研磨剤を付着させている研磨用品。マジックロン、ケンマロン等 研磨力が強く頑固なサビ、屋根用としては#80~#100位が適当です。

不織布研磨剤

マジックロン、ケンマロン等 研磨力が強く頑固なサビ、塗膜水あか、コケなどを落とします。

ディスクペーパー 

MLカップ 5個入り不織布研磨材#80研磨力強く下地を傷めない。ベビーサンダーに取り付け研磨します。

5)Y型皮スキ 60

ペンキはがしから頑固な錆のかき落としまで軽快に作業出来るスクレーパーです。